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土屋 佳則*; 中村 寛嗣*; 村山 茂幸*; 保志 賢介*; 下条 豊; 森井 幸生; 濱口 由和*
Physica B; Condensed Matter, 237-238, p.446 - 448, 1997/00
被引用回数:11 パーセンタイル:58.5(Physics, Condensed Matter)bcc Cr-Fe-Mn合金は組成、温度により磁性が変化する。CrFeMn合金(x≧3.6)では温度降下とともに反強磁性、強磁性、スピングラス相の順で磁気相転移することが確認されている。この磁気相転移現象を詳細に調べる目的で、CrFeMn合金について室温から10Kの温度範囲でのメスバウア効果測定、中性子散乱実験を行った。メスバウア測定から平均内部磁場を見積った結果、磁気相図で推定されるネール点(約250K)以下の温度で平均内部磁場の上昇が観測された。強磁性、スピングラス相の温度領域では温度低下とともに平均内部磁場は一層成長する。中性子散乱から強磁性秩序の存在を示す(100)磁気散乱ピークはネール点以下の温度で出現し、強磁性、スピングラス相の温度領域でも残留している。これらの実験から、強磁性、反強磁性モーメントを算出し、Cr-Fe-Mn合金の逐次磁気相転移を考察する。
斎藤 祐児; 上田 茂典*; 室隆 桂之*; 菅 滋正*; 木村 昭夫*; 柿崎 明人*
Physica B; Condensed Matter, p.1 - 3, 1997/00
強磁性体ニッケルの3P及び2P内殻準位の角度分解光電子放出における磁気線二色性を測定し、顕著な二色性を観測した。3P内殻については、すでに報告されている磁気円二色性の実験結果と類似した形状を示し、理論的に示唆されていた、両者の比例関係を実験的に確認することができた。2P内殻については、電子間相互作用を取り入れた不純物アンダーソンモデル及びスモールクラスターモデルによる理論計算との比較を行った。2P領域では、実験結果は理論計算によりよく再現されるが、2P/2領域では実験と理論計算と大きく異なった。これは、計算にとり入れられている電子間相互作用、軌道の混成状態等の見積りが正しくないことを示しており、磁気線二色性により電子状態の詳細な情報が抜き出せることがわかった。
藤井 博信*; 小山 佳一*; 多々見 貢郎*; 光藤 誠太郎*; 本河 光博*; 梶谷 剛*; 森井 幸生; P.C.Canfield*
Physica B; Condensed Matter, 237-238, p.534 - 540, 1997/00
被引用回数:6 パーセンタイル:42.7(Physics, Condensed Matter)YFe及びこれを高圧Nガスで窒化したYFeN粉末材料の中性子回折実験を行った。回折データのリートベルト解析により、窒素原子はC面内でY原子を三角形でとり囲む9eサイトに99.5%侵入し、18gサイトには4%侵入することが判明した。また窒素の侵入により、9eサイトのN原子に最近接の18fサイトのFe原子の磁気モーメントは最も小さく(~2.0)て、最も遠い6cサイトのN原子の磁気モーメントが最も大きい(~2.9)ことが10Kにおいて観測された。